「退職金って、なんとなくもらえるものでしょ?」
正直、30代になるまで私もそう思っていました。でもこれ、かなり危険な認識です。
退職金は「もらえるかどうか」だけでなく、今現時点でいくらになるかまで把握して初めて、正確な資産計画が立てられます。私が現時点で試算したところ、退職金はすでに約400万円になっていました。これを資産として認識できているかどうかで、老後の計画精度がまったく変わります。
この記事では、退職金の基礎知識から税制優遇、私が実際に退職金を確認した方法、そして把握した後の次のステップまでを解説します。
退職給付とは
退職給付とは、労働者が勤務先を退職する際に受け取る給付金のことです。多くの方がイメージするのは退職一時金(いわゆる退職金)ですが、企業によっては以下のような形態があります。
- 退職一時金:勤続年数や役職に応じて一括で支給される
- 企業年金:退職後に分割して年金形式で受け取る
- 退職手当:急な退職・解雇時に支給される一時的な支援金
重要なのは、退職金制度の内容は会社によって大きく異なるという点です。「うちの会社は退職金がない」という場合もありますし、計算方法も会社ごとに違います。だからこそ、自分で確認することが必要です。
退職所得の税制優遇について
退職金には、給与や投資利益とは別の手厚い税制優遇があります。これを知っているかどうかで、受け取り方の戦略が変わります。
退職所得控除の計算例を2つご紹介します。
| 勤続年数 | 退職所得控除額(目安) |
|---|---|
| 22歳〜40歳(18年) | 約720万円まで非課税 |
| 22歳〜60歳(38年) | 約2,060万円まで非課税 |
定年まで勤め上げれば、2,000万円超が非課税になるこの制度は、他の税制と比べても破格の優遇です。
■ iDeCoとの関係について(要注意)
近年、iDeCoの受取時期と退職金の受取時期が重なると、退職所得控除の枠を取り合ってしまう問題が話題になっています。2024年以降も改正議論が続いているテーマですので、iDeCoを活用している方は受け取り時期の設計を早めに検討しておくことをおすすめします。
退職金の確認方法 ― 私が実際にやったこと
退職金の内容は、基本的に就業規則に記載されています。
私も以前の会社では周知されておらず、総務に確認しに行ったことがありました。そのとき使ったのがこの一言です。
「友人の勤めている会社が就業規則を周知していなくて、労働基準監督署を巻き込んだ問題になったと聞いたので、うちの会社はどうなのかなと思って」
おかげでコピーさせてもらえました(笑)。小さい会社ほど渋られることがあるので、自分の立場を悪くしない程度のアプローチで聞いてみてください。
■ 私の会社の退職金計算方法(ポイント制)
現在の会社はポイント制を採用しており、計算式はシンプルです。
💡 ポイント数 × 控除率 = 退職金
ポイントは勤続年数・役職・資格によって毎年累積加算され、控除率は勤続年数が長いほど100%に近づく仕組みです。私の現時点の試算では、退職金は約400万円。これを現時点の資産として計上できるだけでなく、今後のペースで積み上がる予測も立てられます。
退職金を把握した後の次のステップ
退職金の金額がわかったら、次は老後に必要な資産から逆算することです。
ステップ1:老後の月間生活費を試算する
現在の月間支出をベースに、老後に必要な生活費を概算します。
ステップ2:公的年金の受給額を確認する
ねんきんネットやねんきん定期便で、将来の年金受給見込み額を確認します。
ステップ3:退職金を加算して「不足額」を計算する
💡 老後の必要総額 − 年金総額 − 退職金 = 自分で用意すべき資産額
この「不足額」を埋めるために、インデックス投資や確定拠出年金などを活用していくのが資産形成の王道です。
👇 確定拠出年金と組み合わせた節税戦略はこちら
📋 まとめ
退職金を把握するための手順をおさらいします。
- 1就業規則・退職金規定を確認する(会社のイントラ or 総務へ問い合わせ)
- 2現時点で退職した場合の金額を計算する(これを資産として計上する)
- 3退職所得控除の優遇を把握しておく(iDeCoとの兼ね合いにも注意)
- 4老後の必要資産から逆算して、今の投資目標額を決める
「なんとなくもらえるもの」から「計画の一部」に変えることが、資産形成を加速させます。まだ確認していない方は、今日中に就業規則を探してみてください。




コメント